大学の仕事(教育)

真面目な学生の心理

成績を付ける作業の過程でちょっとおもしろいなと思ったこと。今学期、全ての担当科目が期末試験の代わりにレポートとなりました。学期中真面目に取り組んでいたにもかかわらず、なぜかレポートを提出してこない学生というのはいます。まあ、普段からそうい…

新たな日常って

コロナウィルス問題で日常は、社会は変わっていくのだという論調。ポジティブに語られていますが、ちょっと待てとも言いたい。むしろ社会が良い方向に変わる、進歩していくきっかけになるのだ、というような、ポジティブな話を聞きたいと誰もが思っている時…

遠隔授業

オンライン授業なんて、こんなに急ごしらえでできるものなのかと前回書きましたが、やはり「できる」わけではなさそう。 新たに来たばかりの現在の勤務先や、友人知人に聞いた他の大学の話では、「とにかくなんとか授業をせよ」という命令が細かい指示や諸々…

卒論指導に疲弊する

卒論も大詰めの季節がやってまいりました。 今年は例年にも増して疲弊しております。今年の学生たち、10名ほどなんですが、結構曲者揃い。 今日は完全に愚痴です。すみません。 偶然そろったというより、ゼミ内の雰囲気がそうなってしまってつられている学生…

さすがに驚いた学生の言動

いやー、最近驚いた学生の言動がありました。 以前から、レポートの不正行為(主にネットのコピペ)に頭を悩ませていました。調べたことに出典をきちんとつけていないというレベルではなく(それも十分問題ですが)、自分の考察や感想の振りをして、ネットで…

なぜ、生徒/学生を贔屓したり、アンフェアな扱いをする教員が発生するのか(2)

昨日の続きです。こちらの記事を先にご覧ください。 msr2do.hatenablog.com 教員が「フェアな姿勢」を貫くには、通常以上に大きな努力と(時間や手間という)コストがかかる、と昨日は述べました。 それには2つのポイントがあります。 ひとつは、学内(ある…

なぜ、生徒/学生を贔屓したり、アンフェアな扱いをする教員が発生するのか(1)

bashikoism.com とある元小学校教員のブログを目にしました。一度辞めて色々やってみて、また戻ってこようという若い方のようです。 偶然目にした記事だったのですが、非常に印象に残りました。この記事を読んで表題のテーマについて少し私見を述べてみたい…

教員相互の授業見学

近年、どこの大学でもやっていると思いますが、大学教員がお互いに授業を見学し、得られたことをレポートするという仕事があります。互いに授業の工夫や良い点を学び、教員たちの授業の質改善につなげようというもの。 私も数年間この授業見学をやってみて、…

100記事目! 学生とのやり取りについて

令和最初の記事は、たまたまですが、このブログ100記事目でした。 一年半近く経ってやっと100か。ブログとしては少ない方ですね。 1記事書くのに結構時間がかかってしまうので、あまりしょっちゅう書けずにいました。 というわけで、やや今さらな内容ではあ…

橘学苑の教員大量退職問題

少し前に報道されていた橘学苑の教員大量離職問題ですが、続報で学苑が行った保護者会での様子が報道され、保護者やコメンテーターも、当然ではありますがその背後にある事情をあまり認識されていないのだなと感じたので、ちょっと書いてみようと思います。 …

教育困難大学の期末試験で新しい手法を試みてみた

7月も今日で終わりですね。夏休み、科研費の研究をなるべく進めたいところですが、どうなることか。 いくつか飲み会の予定が入っているので、それはそれで楽しむこととしましょう。 教育困難大学の任期付教員として着任して数年になりますが、成績評価とゼミ…

差別的発言の蔓延

スギタ議員の発言、いやはやとどまるところを知らずすごいですね。 この人、今は自民党所属ですが以前は「日本のこころ」に所属していたようです。 立場としては保守の中でも最も保守な部類といったポジションなのでしょうが、何せ発言が極端です。良識ある…

続・教育困難大学の教育に疲れる(追記あり)

教育困難大学の教育に疲れている話をもう少し続けてみます。 特に虚無感を覚えるのはゼミです。 教育困難大学ではよくあるパターンかと思いますが、ゼミは全員履修することになるものの、単位は必修ではありません。クラス担任、つまり全ての学生にケアテイ…

教育困難大学の教育に疲れる

お久しぶりです。 割と始めたばかりだというのに、1カ月近くもブログを放置してしまいました。 コンスタントに更新していこうと思っていたのに…。 しかしまあ、無理をしても続きませんので、これでよしとしましょう。 理由は、論文の締め切りに追われている…

「インチキ論文」の見破り方教育

学期が始まるとやはりバタバタと忙しい・・・。 しかし、始まる前は新学期を憂鬱にも感じていたものの、学生たちと交流するのは、やはり楽しいものですね。 子供の頃は教室の隅で本を読んでいたタイプの私は、大学教員にでもならなければ、ヤンチャで派手系…

新学期ですね

もう大体どこも新学期の授業が始まっている頃ですね。 授業準備に目途をつけてから4月を迎えたいと思っていましたが、結局叶わず。いくらか準備が終わっていないものが残ってしまいました。 さて4月の憂鬱といえば、学生の顔と名前を大量に覚えなければな…

優秀な学生がFランに入るといいことづくめなのか

www.moneypost.jp こんな記事がありました。 Fランというのは、誰も不合格にならないような偏差値の低い大学のことです。 優秀なのに経済的事情でやむを得ずそんな大学に入ったけれど、成績上位で4年間の学費免除、教授には目をかけられ丁寧な指導、資格講…

学生に好かれるというテクニック

大学に就職してから目にするようになりましたが、後期末や卒業式前後になると、「自分のゼミ生たちが自分を慕ってこんなことをしてくれた、こんなことを言ってくれた」とやたら声高に報告する教員が若干名います。 失礼ながら、独断と偏見を承知で印象を述べ…

私の自己防衛

森友問題がすごいことになっていますね。 権力による直接的間接的(忖度含め)な影響で税金が不公正に使われたような事例って、発覚しなかったものがこれまでにもきっと他にもあったんだろうと思うと…。 ところで、今朝の情報番組で「後でばれる可能性がある…

発表が苦痛すぎる学生

いやもう、笑いごとじゃないんですけど、笑っちゃいそうでした。 日大の4年生の学生が、授業での発表が苦痛なために休講になればいいと考え、爆破予告を偽装したとの事件です(事件自体は昨年10月のようです)。 www.asahi.com 全国紙に本名が出て、TVには…

シラバス

私の勤務先では先週がシラバスの提出締め切りだったので、来年度の科目のシラバスを、後期の分まで作成しました。 水準の低い大学の場合、悲しいことに、シラバスは実際に行う授業の通りに書くとは限りません。実際には大学の講義レベルのこともできないし、…

期末試験答案に見る悲喜こもごも

期末試験も終わり、卒論もほぼかたがつき、ようやく大学も春休みに入りますね。 しかし、せっかくの春休みも、私の勤務先のような中小規模の無名大は、わけのわからない業務が満載です。 主なものは入試関係ですが、その他にもたくさんの委員会などでつぶれ…