学生に好かれるというテクニック
大学に就職してから目にするようになりましたが、後期末や卒業式前後になると、「自分のゼミ生たちが自分を慕ってこんなことをしてくれた、こんなことを言ってくれた」とやたら声高に報告する教員が若干名います。
失礼ながら、独断と偏見を承知で印象を述べると、自分に自信がなくて虚勢を張りがちな方々に見られる傾向のような気もします。(当然気のせいかもしれません)
一方、学生に好かれるというのは学問・教育上の能力の高低や人格のすばらしさというよりも、一種のテクニックだなというのも年々感じています。
教育上すばらしいと思う同僚はむしろ大して好かれていないことも少なくありませんし、学生から非常に人気のある同僚の人間性にがっかりすることもしばしば。(しかし彼らは概して要領が良く、人当たりが抜群に良く、ツボを押さえている。上記の声高な人々とは一致しない)
以前は学生に好かれる教員になりたいと思っていたものですが、段々とそうは思わなくなりました。自分が良いと思う教育を行う努力をし、誠意を持って学生に接した結果慕ってくれる学生がいるのは嬉しいですが、「学生皆から」慕われる教員のテクニックを身に着けることに意義は感じません。
もうすぐ4月。また(一部)新たな学生たちとゼミをやっていくわけですが、そのスタンスで新年度もいこうと思います。