不正を防止するためのコスト

ウクライナ情勢、大変なことになっていますね。
専門家ではないのでよくわからないんですが、アメリカはここまでの事態を招くリスクをおしてウクライナNATO入りを拒否しなかったことに何かメリットはあったんですかね?(国益的に)
自由だの民主主義だのの原則論で動くなんて建前もいいところで、得にならないことはしないのがアメリカだという印象が強いんですが。
ロシア側がウクライナNATO入りがものすごく嫌だというのはわかるんですけどね。


ところで、年度末が近づき、研究費の予算執行締め切りが迫ってくる今日この頃ですね。

コロナが多少はましになるのかならないのか、移動や人の集まりが可能になるのかならないのか、どの程度緩和されるのか、結局見通しが立たず、目論見が外れ、今年度末で失効する研究費の半分近くが執行できず消えてしまうことに。とほほ(涙)
そして、その分は来年度の予算と来年度で終わる貴重な手持ちの科研費を圧迫してしまうわけです。
全国に同じ境遇の研究者が少なからずいるでしょう。

細かく説明すると長々と読むのも面倒な割にどうでもよいので省略しますが。

コロナ禍で実に様々な場面でイレギュラーな対応を強いられている現在、研究費の手続きと承認の面倒くささは増しています。少なくとも私の場合は。

研究者「コロナ禍で、通常の手順は踏めない、方法がとれない。なので、こういう代替案を提案したい」
大学事務「えっ、ちょっとそんな前例のないことを言われても…。上の方にまず確認します」
大学事務(A)「無理とのことでした」
大学事務(B)「不正防止のための証拠を事前に提出してください」
研究者「そんなの存在しませんよ。でも、この方法なら計画通りに研究が」
大学事務(B)「そういわれましても、不正防止のためにウンタラカンタラ。前例がないのでウンタラカンタラ」

 

不正防止って大事だね。でもそのせいで使える手段が使えないよ…。

不正なんてする気ないよ…。


さて。国会議員の文書交通費の議論、今国会でどうなるんでしょうね。

別に与党の肩を持つというわけではありませんし、彼らは既得権益を手放したくないのだろうと正直思いますが、いくつかの野党の言うように使途を公開して領収書の提出を義務付けるなどすると、途方もないナンセンスな事務コストがかかり、政治活動の柔軟性が失われるだろうことは、「研究費」というちょっと似た性格のお金を使っている我々にはしみじみわかるところです。良い考えとは思えません。

個人的には、文交費は以下のような形がいいと思います。
・日割はまず当たり前。
・使途の幅を実態(もちろんまっとうなものに限定)に合わせて多少緩和する。
・金額を再検討。その際は与野党の議員の実績を検討して外部の有識者などで必要な額、適正な額の案を作成する。(多分、それなりに減らすことになる)
・その上で、現状と同様に支給する。

どうでしょうか。