期末試験答案に見る悲喜こもごも

期末試験も終わり、卒論もほぼかたがつき、ようやく大学も春休みに入りますね。

しかし、せっかくの春休みも、私の勤務先のような中小規模の無名大は、わけのわからない業務が満載です。

主なものは入試関係ですが、その他にもたくさんの委員会などでつぶれる日が多々。なかなか研究時間が取れません。

 

ところで、期末試験を採点していると、教員に必死のメッセージを答案に書いている学生が時々います。

「卒業がかかってるんです。絶対にこの単位がないと困るんです。お願いします」

などと、時には問題の答えも書かずにびっしり書いてきます。

しかし、自分の対応としても同僚に聞く話でも、こんな泣き落としが効果を発揮するなど聞いたことがありません。悪いけど、無視して淡々と点数をつけ、数字を名簿に転記するだけです。

「祖父の介護で大変で」とその大変ぶりを答案で滔々と語っていたりというケースもありますが、本当に大変な状況にあってそれでも勉強しなければと真剣に悩む学生は、答案に向かう瞬間の前に相談に来ます。

試験問題を見て、「あ、ヤベっ」と思ってからなんとかしようなど、甘いのです。

 

そして大体どこの大学でも、成績が発表された後に、質問という名の不服申し立てをする期間が設けられているかと思います。

「もしかして、私の成績は間違ってやしませんか?」と念のために教員に尋ねてみるための期間です。

教員も人間なので、記載ミスなどがないとも限りません。(ほとんどありませんが)

 

以前、この期間に、

「私は卒業がかかっているとお伝えしたはずですよね?なぜ不可なのですか」

というキレ気味の問い合わせをしてきた4年生がいました。

「あなたは授業を半分以上欠席し、課題も提出せず、期末試験で40点しか取れていないからですよ」

とお答えしました。前期の授業だったので、後期に別の科目で挽回して卒業しているといいのですが、どうなったかは知らないままです。

 

 

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