人生を考える

「大きな物語」とアイデンティティと動物愛護

msr2do.hatenablog.com こちらの前回の記事の続きです。 動物愛護団体(アフリカとかオーストラリアとかではなく、街中の犬猫の)は近年、犬猫の去勢避妊手術の推奨が主流のようです。 TNRという、野良猫を捕まえて去勢し、再び同じ場所に離して「一代限りの…

選択的夫婦別姓を必死に否定する人が守りたいもの

出典 「21世紀少年(下)」 先月、最高裁大法廷が「夫婦同姓を強いる現行法は合憲」であるとの判決を下しましたね。(これはいうまでもなく夫婦別姓が「違憲」だという意味ではありません) これ、実は私の専門にびみょ~にかすっているといえなくもない(…

アルコール感受性遺伝子検査をやってみた

ステイホームを楽しもうということで、以前から興味のあった遺伝子検査のうち、アルコール感受性検査をやってみました。 遺伝子検査と言えば、数十項目も色々とわかって数万円というパッケージ商品もありますが、それだと各項目「この遺伝子がこのタイプ」と…

「逃げる」のススメ?若い人たちに伝えたいこと。

「逃げていいんだよ」的なことを、最近聞くようになりましたよね。 特にいじめ、ブラック企業、パワハラなどから、です。 「逃げちゃだけだ」という思い込みは心身を病むことになってしまう。逃げることを躊躇しないで、というようなメッセージです。 更にそ…

「置かれた場所で咲きなさい」という言葉が好きじゃない

唐突ですが。良い言葉として一般に支持されている(であろう)「置かれた場所で咲きなさい」という言葉が個人的に好きではありません。 ことわっておくと、状況によっては良い言葉だと思います。例えば前近代に生まれていたら話は違ってきますし、自分では絶…

元独裁系大学の教員がボルトン氏に考える

気づけば一か月もブログを放置してしまいました。普段より家にいるのに。 例年であれば、学期中にはあまりできないような仕事も意識的にこなすようにしているので、仕事をしている時間はむしろ増えているからかもしれません。 米国の元大統領補佐官ボルトン…

光陰矢の如しなアラフォー

後期の新しい授業の準備もたっぷり残したまま、八月も終わりが見えてきた今日この頃。 いやはや、私はいつになったら、「来学期は新しい科目の準備をしなければ」という「授業準備に追われる長期休暇」から脱することができるのでしょうか。弱小私大あるある…

動物倫理を考える(2)

msr2do.hatenablog.com こちらの前の記事の続きです。 畜産動物を含め、動物を(なるべく)殺すべきではないという根拠を、動物倫理学の研究者久保田氏は「動物の苦痛や喜びがもつ倫理的な重み」であると主張します。 しかし、私は個人的にこれには違和感を…

動物倫理を考える(1)

synodos.jp 私が時々読んでいる、シノドスという若手研究者などが自分の分野を一般向けに説明するwebコラムサイトで、「動物にたいする倫理的配慮と動物理解」という記事がアップされていました。筆者はやはり若い研究者のようです。 動物倫理というか、動物…

男の友情、女の友情

面白い記事を目にしました。こちらです。 twinavi.jp とある女性がTwitterで「なぜ男同士の友情は『一緒にバカやる仲間』になりがちで、致命的な欠点を正しあう仲になりにくいの?」と尋ね、たくさんの人がそれに返信しているというもの。 う~む、大変興味…

九大「元院生」放火自殺事件

www.nishinippon.co.jp ちょっと時間が経っているニュースですが、これに関してはぜひ書きたいので、記事にします。 九州大学がキャンパスを移転するのに伴い、立ち退きを求められていた、研究室の使用を黙認されていた元院生の男性が研究室に放火し、自殺し…

104歳の研究者、安楽死へ

結構注目度が高いようで、このニュースは数日にわたってあちこちで目にしますね。 104歳になるオーストラリアの研究者デービッド・グッダルさんが、希望していた安楽死を実現するため、クラウドファンディングで得た資金でスイスへ旅立ったそうです。 www.cn…

同分野のルーキーたちに対して

まだまだこの業界では若手と呼ばれることも多い、30代後半の私ですが、最近たまに、同じ研究分野の博士課程の院生さんなど、本当に若い人々と話をする機会があります。 その時に私が最も意識していることは、彼らを(ただ若く、まだ駆け出しであるというだけ…

死と家族と

急に何だか過激なタイトルかもしれませんが、人生をふと考えてみる、というような趣旨です。 少し前に、90才を越えた祖父が亡くなりました。長患いもせず、平均寿命を大きく越えた大往生だったかもしれません。 昭和の頑固おやじといったタイプでしたが、…