三浦瑠麗のAmazonプライム解約運動その後の報道

国際政治学の学位(博士)保持者でテレビのコメンテーターや雑誌記事の執筆をされている三浦氏。
なかなか美人な女性なのですが、AmazonプライムのCMに彼女が出演したことに反発し、Amazonプライム(年会費5千円ぐらいのサービス)の解約運動まで起こったという出来事です。

その後の報道といっても特段新しい情報が出たわけでもありませんが、こんな記事がありました。

digital.asahi.com

あんまりこの騒動にも三浦氏にも関心はありませんでしたが、こちらの記事にはちょっと「うんん?」と思ったので一言。
この記事は要するに、Amazonプライム解約運動を例に挙げ、「ネット上での言論は左右を問わず、立場が違うものは拒絶するといった問わず激しいものになりがちだ」と三浦氏を批判した側をやや非難するニュアンスでこの騒動を総括しています。
記名記事なんですが、うーん、なんだか大手紙にしてはお粗末なまとめ。

 

いやいや、三浦瑠麗氏が反感を買うのは、発言がご自身の専門とされる国際政治に関するものであっても、「本当かよ!?(≒真偽疑わしい)」「それ専門家としての知識や分析ではなく個人的意見だよね」って感じのことが多いからではないかと個人的には思います。

 

論文検索してみると、この人、ここ10年ぐらいは一般紙の記事や研究書ではないような本ばかりで研究論文や研究書は全然書かれていないようですし、実態は研究者ではなく知識人枠のコメンテーターじゃないかと思いますが、肩書は「国際政治学者」。
「学者」に期待される種の発言じゃないと思うのですよ。同じことをタレントとか小説家とかの枠のコメンテーターが言っていてもそれほど反感買わないのでは。

私は彼女が出演している朝の番組は見ていませんが、特定のニュースの時に単発で呼ばれて専門家としてコメントする研究者は全くの別物として、レギュラーのコメンテーターとして毎日(?)毎週(?)情報番組に出演し、何にでも”研究者として”信頼に足るコメントするのは無理だと私は思います。
特定のニュースに呼ばれてコメントする研究者も、番組によっては事前に相談のないことをその場で答えさせられたり、瞬発的なレスポンスが必要だったりして、とても責任ある発言はあんな場ではできない、と愚痴っていたのを何度か聞いたことがあります。
あんまりいないですよね。研究者でレギュラーコメンテーターになる人。逆はままいますが。ジャーナリストなどでコメンテーターをしていて大学教員として招かれる人(しばしば広告塔として)。
以前、池上彰氏に関してこうした記事をかいたことがありました。

msr2do.hatenablog.com

つまりまとめると、三浦氏が予想外なほど多くの人に反感を買っているとすれば、国際情勢に関してなんだか根拠の怪しげなものを含む大分一方向に寄った個人的意見を「専門家(国際政治学者)」という肩書で、あたかも「学問的見解がそれですよ」という風に語っちゃうからではないかと。
彼女が「フリーの女子アナ」とか「美人芸人」とかであれば、割とイデオロギーのはっきりした人だね、というだけで一部には嫌われても、それほど多くの人が拒絶反応を示さなかったのではないでしょうか。