無罪を主張するゴーン氏

カルロス・ゴーン氏、保釈されましたね。一貫して無実を主張しているゴーン氏ですが、「今も日本が好きだ」といつだったか少し前に発言するなど、日本の世論を意識しているのかなと感じるところもありますね。あえて世間にも向けて無実を主張することも含め。

しかし、彼が一生懸命世間に「無実だ」と訴えることの狙いと、日本の世論の感覚はおそらくかなりズレていると思います。

彼は潔白を主張し、それを裁判で証明し、名誉を回復したいと思っているでしょう。しかし、裁判でゴーン氏が勝ち、無罪となった場合、日本の世論(の多数派)は、

「ゴーンさんは何も悪くなかったのか!やっぱり彼は良い人で、優れた経営者だっただけなんだ」

となるでしょうか。名誉は回復されるでしょうか。むしろ、

「ああ、適法で巧いことミスなくやったんだね…」

と思われるだけなのでは。

つまり、彼が今後裁判で勝とうが負けようが、あの手この手で私腹を肥やそうとしたことは事実なのだと多くの人は理解しているでしょう。

法律を味方につけ、違法にならないように万全の注意をはらいながら、できる限り自分たちだけがうまみを得ようとし、まんまと成功したのだな、その一方で膨大な数の従業員が職を失ったりしているのにと、むしろ反感は増すのではないでしょうか。

恐らく、「私は無実ではありますが、驕っていたところがあった。私の財産の一部を贖罪として社会貢献に使いたい」などとしおらしく言っていた方が、日本社会ではまだしも受け入れられたのでは。西洋的価値観とは相いれないのかもしれないですけど。

 

 

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