NHKワンセグ裁判、最高裁で確定

早くも今年度も今日で最後。四月一週は毎日出勤です。2か月の長期休暇中は、年末から手を付けていた論文を仕上げたぐらいですが、まあそれなりに充実していたでしょうか。

結構日が経ってしまいましたが、最高裁ワンセグNHK受信契約の義務があるとする判決がでましたね。

digital.asahi.com

ちょっとため息ですが、最近は、iPhone以外にも結構ワンセグ非対応のスマホがあるようです。興味のある人は探してみてください。正直、スマホでテレビの視聴機能がぜひ欲しい人はそれほどたくさんいるのでしょうか?(いや、それほどいないに違いない)

私が「なんだかなぁ」と思うのは、何よりもまず、多くの人々の意見である、「TVの視聴はスマホ購入の動機では全くなく、0%であり、ついでについてきただけという人にまで契約を強制されるのはおかしい」「見る分だけ、あるいは見る人だけの契約、支払いシステムにして欲しい」そして、「NHKの不祥事や非中立性への批判」に耳を傾ける様子が全くない中で、これらへの回答が何もない中で、ただひたすらに「更なる受信料確保」に汲々とする姿勢ではないでしょうか。

ルールや法律の条文を盾に多くの声を無視するやり方は本当に必ずしも正義なのでしょうか。ワンセグやインターネットといった事情を想定していなかった条文に基づく裁判はゲームのようにも思えます。社会の実情の変化も影響して多くの批判や不満が出る中で、それに耳を傾ける必要はないのでしょうか?かなり強引だと思います。しかも、なぜ耳を傾けないのかという理由は、「そうすれば受信料収入が減るのは目に見えているから」であろうことが透けて見えています。

これって、「制度だから問題ない」と強行採決をする与党、といった構図に重なるんですよね。

強行採決はルールに則っているだけで、合法なので問題ない」と考える人もいるでしょうが、21世紀初頭ぐらいまでは、世論や野党、党内の他派閥の反対や批判が大きいと簡単には押し通せない、という慣習があって、それが長きにわたる一党優位状態下の権力集中のストッパーとなってきたのです。

それが昨今は、「ルールだから問題ない」とばかりに、大きな反対や批判が巻き起こるテーマであってもお構いなしに強行採決されているケースが多々あります。

強行採決には正直なところ疑問を感じますし、それをほうふつとさせるようなNHKの体質が好きにはなれません。

最近、著名人が見たい人や見た分だけの課金制を提案して話題となっていたようですが、NHKにとってマイナスが大きいであろうその方法を進んで容れるわけがないのは明らかでしょう。

ではせめて、不祥事や中立性への疑問に対して誠実な反応を世間に示して欲しい。現状では、「公益性の高いNHKの経営が立ち行かなくなると国民の大きな不利益になるから課金制にはできない」と説明されても納得いきません。不祥事を起こす職員やおかしな発言をする経営者たちに高額の賃金が支払われており、それらが公益のために必要なお金であるとは、国民は思わないからです。

それに加えて、「取れるところからはなりふり構わずとにかくどんどん取ってやれ」と言わんばかりの姿勢はやめて欲しい。TVを見ることを全く目的としていないワンセグやインターネットへの課金は明らかに行き過ぎているし、ホテルの客室1室1室毎の契約なども、嫌悪感を覚えます。

せめて、その二点をお願いしたいというのが私の妥協案です。TVを視聴する目的でTVを所有している人は、NHKが好きではなくても、払う。しかし、NHKには見もしないかもしれない放送局にお金をいただいているのかもしれない(そういう契約者も多々いる)、という謙虚さを忘れずにいて欲しい、こんな形が、ぎりぎり私にとっては妥協できるラインでしょうか。

 

 

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