「LGBTは種の保存にあらがう」発言
やや時間経ってしまったニュースですけど。
自民党議員の「LGBTは種の保存にあらがう」の何がおかしいのか、学生などの声からも意外とピンときていない人が多いようなのでまとめてみます。「現代のコレクトネスには反する差別かもしれないが、確かに一理あるのでは?」ぐらいに思っている人が(驚くべきことに)少なくないようで。。
しかし、これが差別的である以前におかしな話だということを書いている記事あまり見かけない気がするので、簡単にコメントしてみます
まず、これはLGBTなどに対する「理解増進法」の議論の場だったわけです。性的少数者を守る趣旨の法整備の議論の場であることがまず重要で。
「でもこの人たち社会全体に貢献してないよね」みたいな含意が明らかです。
では、法によって人権を守られることには、条件があるのですか?となります。この場合、種の保存に貢献している人たち、さらに言えば政府与党の価値観より合致している国民は、より法に守られる権利があるのかというニュアンスにどう見てもなってしまいます。
法の下で全ての人が平等に人権を持つんじゃないんでしょうか?
そこを否定するってものすごく恐ろしいことなのですが。
これは具体的にマイノリティの人にどのような配慮をどの程度すべきかという議論とは異なります。それで、「その配慮は合理的ではないのでは」「配慮が過剰では」みたいな議論はもちろんあり得るでしょう。
しかし、
「理解増進法?でもこの人たち(社会全体に対して種の保存という意味で)貢献してないんだけど?」
という発言が出るのは、そうでない人は法に守られる権利が相対的に少ないとやはり言わんばかり。