大学教員の給料

前回は労働について少しだけ書きましたが、では、大学教員はどれくらいお給料をもらっているのでしょうか。

言ってしまえば、当然ではありますがピンキリです。

ですが、ちなみに私の勤務先の場合、30代後半でざっくり年収700-900万円といったところです。40才で1000万に届くかどうか、という感じでしょうか。普通にやっていれば少しずつ上がっていきます。

中規模私立大学としては、割とよくある水準ではないかと思います。

ちなみに、国立大学だとこれより100万ぐらいは減るようで、大規模有名私大だと、100-200万ぐらいは多い程度のようですね。

私立大学でも少ないところでは、年収300-400万というのも時々聞きます。

 

30代後半で700-900万。どう思われるでしょうか?

少なくないとは思います。

しかし、大学教員(純粋な研究者の場合)というのは長い長い学生生活を経なければならない、それなりに賢くなければならない(私はこの年で教育困難大学の特任をやっているぐらいですし、残念ながらそれほどではないですが)、賢い中でも研究をすることに適正がなければならない等、ハードルが低くはないのです。(ちなみに、偏差値の高さと研究能力はイコールではありません)

よって、どこもかしこも低賃金であれば、なり手が減り、水準が下がってしまうでしょう。ある程度の給料がもらえることを期待できる職でなければ成り立たないと思います。

多くの研究者は年収の多寡を職業選択の最重要項目にはしていないでしょうが、少なくとも9年間も大学で学んで苦労して博士論文を書く…というプロセスを考えた時、それでももし大学教員の平均年収300万円だったら目指すのを止めて、大企業への就職を目指していたかもしれませんね。

更に言えば、多くの若手研究者同様、私も未だに3桁万円の奨学金という名の借金を抱えています。(利子がつかないのでのんびり返しているせいですが。)長い学生生活の学費がかかる、その分の借金を抱え、無事職につけても給料が低い…では、大学教員なのに自分の子供を大学に行かせるのもままならない、なんてことにもなるかもしれません。

 

特に上位国立大の優秀な先生方なんかは、もっと高給をもらうべきなんではないかと、個人的には思います。