雑用が全然回ってこない

…んですよね。今日は新しい大学での仕事について、でも。
つい「でもまだ着任したばかりだからな」などと思ってしまいますが、前のブラック大学の初年度の手帳を見返してみると、もうこの時期はガッツリ雑用漬の毎日でした。いくつもの委員会に所属し、入試や広報などの出張も行かされ、資料をまとめてこいだの、イベントの仕切りをしろだの、既にやっていました。
すげえ、入って四か月の人間をこんなにフル活用していたのか、としみじみ。

今の大学は、ホワイトだからかコロナ禍のイレギュラーなせいかわかりませんが、他の教員に聞く限り、ホワイトだからのようです。
会議も月に2回ぐらいしかない。最大でのべ4回。委員会なんて現在所属しているのはひとつだけ。しかもまだ一度も召集されていないしオンライン会議もありません。通常運転でこんな感じの委員会だそうです。入試の回数もアホみたいに多かったりしませんし。
だってサトウさん、新任なんですから、とか言われますが、信じられない思いです。そういや授業担当は4コマです。なんと、前職から半減しています…!

労働環境って勤務先で本当に段違いです。
また、今の大学は継続的にちゃんと研究して実績上げている人しか教員として採用されません。
教員は研究することが前提として扱われています。つまり、研究するための時間をちゃんともらえます。
「え?こいつ何言ってるの?当たり前だろ」と思ったあなた。
そんなことないんですよ。教育困難校(≒Fラン大学)では、就職支援や受験生集めができる実務家教員が重宝されています。一流企業出身で独立してコンサルタントになった人やら、元ジャーナリストやら、元公務員やら、そうした研究なんてほぼやったことがないあるいはゼロの実務家教員がもてはやされ、数を増やしています。そうした教員たちは、授業のコマと、学内の事務仕事(校務)と学生のお世話、就職支援や受験生獲得の仕事が全てだと思いがちで、「校務負担が多すぎる」とぼやく教員に対して、何を呆れたことを、企業ではこんなもんじゃない、などと言うのですが、研究という仕事がカウントされていないからなわけで。
研究は趣味的なものだから余暇の時間をひねり出してやるもの、みたいな風潮が本気でありましたからね。
これが大学だと思っている教員が今どきの教育困難大学に行くと、深刻なミスマッチが起きるのがよくわかります。「こんなことは大学教員の仕事じゃない!」という側と「こいつは給料をもらっておきながら何も仕事しようとしない!」という側と。

 

ちなみに、ポストがない、研究者の就職が厳しいといわれて久しいですが、私個人の意見としては、ポストを得るのに一番必要なことは、抜きんでて優秀なことではなく、必死こいて就活することだと思っています。

コチラ↓など、「転職活動」の記事を参照してください。

msr2do.hatenablog.com