トランプ氏曰く、教師は武装せよ(追記あり)

またも米国の学校で銃乱射事件が起きたわけですが。

それに関してトランプ氏、えっと、彼は何の人でしたっけ。あぁ、米国の大統領?本当に?

この人がいつもの調子でぶちあげています。

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教師が銃を持つようにすれば、学校での銃乱射事件は万事解決!だって、臆病なやつは学校で事件を起こさなくなるだろうし、起きたとしても、警察が到着する前に応戦すれば被害を少なく食い止められるだろう、というもの。

私も大学教員ですので、国は違えど、米国の教員諸氏の気持ちを想像します。

普段から武装して勤務せよなどと、冗談じゃありません。

全くトレーニングもされていないか、あるいは付け焼刃の簡易訓練で、教員たち(警官や軍人と異なり、モヤシ系草食系多し)が、突如襲ってきた銃乱射犯に立ち向かって戦えるとトランプ氏は信じているんでしょうか?

パニックにならず、学生にあてず犯人を攻撃し、被害を減じられるというのでしょうか。私なら全く無理です。きっと、逃げ隠れるので精いっぱいだと思います。

特に適した一部の教員だけ、ということであれば、キャンパスが広ければ意味をなさないでしょう。

また、そういう状況でもし私が銃乱射犯なら、当然ながら真っ先に教員を狙うでしょうね。そんな凶悪犯に狙われる的になるのも御免です。

更に言えば、日頃から銃など携行すれば、まず銃乱射事件とは無関係に怖いです。

学校や大学には、不良や、メンタルが不安定な人や、過激思想を持った人なども普通にいます。常日頃からモヤシが銃を持って学内をうろうろしていたら、上記に加えて思春期だったり血気盛んだったりの若者たちが、カッとなった時に手を出すんじゃないかという恐怖も、正直なところあります。

 

まあ、お話にならないような議論ですが、何かの会で出された意見にトランプ氏が賛成したということだそうですが、今頃、「よく考えたら非現実的だな」と思い直してくれていることを祈ります。

 

【ちょっと追記です】

トランプ氏の構想には、銃を持つのは教員の20%程度、銃携行教員はボーナスを得る、などの設定があるそうです。

20%なら、適正と意思がある少数だけという印象を与えるかもしれませんが、モヤシ、女性、60代などを含め、5人に1人は多いです。

ちなみに私立大学では定年70歳のところも珍しくなく、逆に教員で20代はかなり少数のため、高齢に偏っています。

ボーナスの件も、金欲しさに銃を持つ素人を学校に配置することが、本当にいいアイデアだと思っているんですか?

ため息がでちゃいますね。

 

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