アカポス採用人事で採用側を経験してみて

先日書類審査の話をしていた人事、面接を終えてほぼ決まりました。

あとは上の方(エライ人たち)のプロセスです。

msr2do.hatenablog.com

 

少し前まで自分が必死に応募していた公募、採用側に回って気づく点も多かったです。

もちろんたったひとつのケースなのでどうこういえるものでもありませんが、一事例の気づきとして記しておきます。

 

・面接官が出した話題には(自分の採用の可能性に)特に何の意味も関係もないかもしれない。

応募者時代は面接官のささいな一言に何か意味があるのかと深く考えていたものです。しかし今回、人事委員長は、応募者が来るまでの空き時間に他の教員としていた雑談からの流れで、それに関連する話題を世間話的に応募者に振っていました。さっきの話からの流れでなんとなく口にしたようです。自分が応募者だったら、何か意図があったのではと延々考えていたかもしれません(笑)

その他、「ご着任いただく場合には」という話をやたらしていた応募者、別に内定の可能性が高いからではなく、他の候補者に比べて質問があまり出ず時間が余りそうだったからでした。

 

・研究業績が自分より劣る候補者に負けた理由

自分が面接で不採用になった公募、4月に誰が採用されたのかチェックしがちですよね。(私だけではあるまい)

それで諸条件、特に研究業績が自分より劣る人が採用されていた場合、納得いかず、つい「あれは出来レースだったに違いない!」などと考えてしまわないでしょうか。

これに関して、自分が採用側になって気づいた、よく考えれば当然であろうこと。それは、

「本音ではあまりこの大学に来たいとは思っていないのが透けて見えると印象はやはり悪い。多分、採用される可能性は低い」

ということです。まあ、ケースバイケースかもしれません。本当に志望しているのかなど全くどうでもいい、という人事担当がいないとも限りません。

しかし、自分は本来もっと上位の研究大学にいくべき人間だというような自意識が透けて見えたとか、面接している大学やポストについて下調べを全然していないとか、公募要領の内容をちゃんと読んでいないとか、私大を馬鹿にしている本音がちらっと漏れてしまったとか、そんなことがあればもう、「ぜひ数多の応募者からこの人にうちに来てもらおう」とはならないでしょう。(緊張のあまり忘れることもあるでしょうが、そういうのはきっと伝わるので大丈夫かと)

立派過ぎる経歴と業績があってもこれだと高確率で落ちても不思議はないと思います。

今どき、よほどでない限り、上位大でも教育を非常に重んじているでしょう。現に私も、某関東の私大東西横綱的存在の一角で面接に呼ばれた際は模擬授業を課されました(落ちましたが)。

そんな際に、「経歴や研究業績だけ立派でうちの大学を馬鹿にし、できればよそへ行きたいと思っている候補者」など、その学生たちに良い教育をしてくれる人材とは思えません。単純に、組織に迎える人材としてふさわしくもないでしょう。

 

・それから小さいことですが、模擬授業は照れずになりきるべし!

 

以上、採用人事に関わってみて気づいたことでした。