チップという文化

関西で被災された地域のインフラも復旧してきたようですね。

お見舞い申し上げますm(_ _)m

 

ネットサーフィンしていて、米国の日本人ホテルマン奥谷啓介氏が書かれたチップについての記事を読みました。

hotelista.jp

なかなか面白く、興味深いです。

印象に残ったポイントを挙げると、

・チップは絶対に相場額を払うべし。サービス提供者が当然受け取るべきお金なのだし、払わないと非常識と思われ、嫌われる。

・しかし、相場はホテルやレストランのランクや、場合によって実に多様。

・サービスが悪かったら減らしたり、払わなくてもいいわけではない!常に相場を払うものと心得るべし。

・チップの分余計に出費していると思うべきではない。日本ではサービス料が定価に含まれているだけなのだから、むしろアメリカのホテルなどは安い。

 

チップ文化国(この記事の場合は米国)のサービス業従事者側の視点もよくわかり勉強にはなりました。

が!やはり、私はチップは好きではありません。やめて欲しいと思っている方です。

 

理由は以下です。

まず、払うべき場所と不要な場所、相場が実に多様で、下調べが必要であることに加え、習慣づいていないので時々悪意なくうっかりしてしまう。また、うっかりしないよう常にチップについて頭の隅に置く必要があり、余計な脳の手間となります。外国人など慣れていない人に実に不親切だし、サービス提供側だって、悪意のない慣れていないだけの人からとりっぱぐれる可能性があり、損でしょう。

そして、サービスの良し悪しで額を決めるべきでないのならば、そもそもチップ制度の意味はどこにあるのかわかりません。

また、記事の筆者によれば、「チップ収入が大きい高級レストランのウェイターなどは年収1000万円を越えるような人だって普通にいる」のだそう。

米国の場合チップ収入にもしっかり課税されるそうですが、給与収入に比べて、チップ収入ってきちんと管理可能なんでしょうか?自己申告に頼るしかないのでは?

年収1000万円越えの人に対する課税が適当だったら、納得いかないこと著しいです。

 

そして最後に、出張の場合にはチップは宿泊費として申請できない!!これですよ。

記事の筆者は、「非チップ文化国(日本など)のホテルのサービス料は定価に組み込まれているだけだからむしろ高い!」と複数の記事で繰り返しています。彼は、プライベートでしかホテルに宿泊しない人なのでしょうか。

きゅうきゅうに締め付けられた科研費や大学の校費といった研究費(企業の出張の場合だって大差ないのでは)の中で、なぜ、宿泊におけるサービスのお金を、自腹か、日当で出さなければならないのですか。日当なんて、そもそも食事代とペットボトルの飲み物程度で消えます。(出張でない場合はあまり外食しないので、自分の日常的食費と比較してもちろん大分割高であり、日当不要論はあたらない)

申請しにくい細かいものもあって、むしろ足が出ます。

そんな中で、ホテル、レストラン(会議費の場合など)、タクシーなどのサービス料が、料金に含まれないためにコツコツと自腹額として積み重なっていくのです。

私がみみっちいのでしょうか。研究って好きでやらせていただいているという感覚も、きっと多くの研究者が持っていますが、あくまで仕事のはず。(しかも我が家はお小遣い制なもので)、やたら足が出るのは困ります。

チップ制度に合理性は見出せません。強いて言えば、サービスを受けているという認識を常に持つことができる点でしょうか。チップで意識なくてもいい気はしますが。

 

ぜひ、チップ文化の中でサービス業に従事する人とこのテーマで話してみたいものです。

コメントいただけたら歓迎です。

 

 

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